【登場人物】
ダイタナ(だいたな)さん 株式会社Gakken 図鑑・科学編集課 科学チーム
樋口一(ひぐち はじめ)
富山佳奈利(とやま かなり)https://www.toyama-kanari.com/
音声はPodcastで公開中です。
ざっくり内容紹介
復刊された「学研の科学」
樋口:今月は『学研の科学』が復活しています! をテーマにお話ししていきたいと思います。
第1回は復刊された「学研の科学」のお話、後半は、「歴代付録のデータベース化」についておうかがいしていきたいと思います。よろしくお願いします。
ダイタナ:よろしくお願いいたします。
樋口:今回のゲスト、ダイタナさん。以前は水族館にお勤めだったとのこと。どのような経緯で現在のお仕事に就かれたのですか?
ダイタナ:生き物が好きで、水族館に勤めておりました。いろいろな生き物のすばらしさを伝えるうちに、もっと科学の面白さを伝えたいと思うようになり、Gakkenへ参りました。
樋口:YouTubeの実験動画など、なかなか大胆な活動をされていますよね。
ダイタナ:学研の科学が復刊した際、読者コミュニティーを立ち上げました。まずは、読者さんと繋がっていきたいということで、YouTubeなどにも力を入れています。いろいろな実験、様々な場所へ出向いてのレポートなど、工夫しています。水族館時代はショーの司会で3000人を前に喋る経験もありまして、今に活きていると思います。
おしらせ:
学研の科学 あそぶんだ研究所 https://kagaku.gakken.jp/community/
思い出話
樋口:私が購入していたのは80年代の初めだったのですが、休刊は知りませんでした。いつ頃ですか?
ダイタナ:2010年です。少子化の流れは難しいということもありまして。
樋口:それが、昨年(2022年)復刊されたと。これはなぜですか?
ダイタナ:インターネットの発達やスマホの普及、AIなど、情報が溢れ簡単にアクセスできる世の中になりました。そんな中ですが、新しいものやことを自分で見つけることが重要じゃないか、そのための教材はひつようで、それはやはり科学の教材だろうと。成功したり、失敗したりするのに必要なのは科学の教材なのではないかという結論になりました。
樋口:たしかに、うまくいかなかったこと、何度も経験しました。そこがまた面白いところでもありました。(なつかしい)
復刊後の購買層は?
ダイタナ:当初は、子供時代に学研の科学に触れていたかたたちを想定していました。蓋を開けてみると、想定以上に、当時を知らない層が購入されていて、ネットメディアなどでもたくさん取り上げていただきました。事前予約段階で完売、発売前増刷もすぐに決まりました。
樋口:購入された方の反響はいかがでしたか?
ダイタナ:やはり、楽しんでいただけているようです。コミュニティーへも多数の投稿が寄せられています。小学校低学年のお子さんは、親御さんに手伝ってもらいながら付録を組み立てたり、投稿してくれたりしています。クイズ機能などを上手に使って、お子さんどうしのコミュニケーションも生まれています。
後半は歴代付録データベースのお話
ここからは、富山佳奈利も参加します。
とやま:実は、収録前の打ち合わせでGakkenさんの本社へお邪魔しまして、凄いものを見せていただきました。歴代付録データベースの物撮り中のお部屋を見学させていただいたのですよ。
科学のふろくギャラリー https://www.gakken.co.jp/campaign/70th/furoku/
樋口:凄かったですよね!
とやま:1960年代から、発売年別、学年別、月別に、大量の付録が並んでいて、大興奮でした。
ダイタナ:この企画は、学研の付録の「還暦祝い」になります。1963年に学研の科学に初めて付録がつきまして、それから60周年記念です。これだけの付録が一堂に会したのは初めてのことでした。
とやま:並べられた付録達を俯瞰でみていると、時代の空気感とか、科学に対する一般のかたがたの思いなどが見えてくるようで、不思議な感動を覚えました。
樋口:うそ発見器が懐かしかったです。私はうまく組み立てられませんでしたが。
とやま:60年代、70年代は付録のビーカーなどがガラス製で、本物感がありました。時代と共にプラスチックに置き換わっていくとか、部品がユニット化されていくとか。付録の変化で、社会の変化が感じられる、展示(展示ではない)でした。
ダイタナ:ありがとうございます。逆に、60年代などは、プラスチックが普及していないという時代背景がありました。ビーカーがプラスチックに置き換わったときは、むしろそこを強調したくらいです。
樋口:どの世代でもカメラ、ラジオ、がありますね。人気の付録はどのあたりですか?
ダイタナ:そうですね。個人的には生物系が好きでした。お化けエビとか、アルテミアなどですかね。アルテミアは水族館の生餌としても使っていました。
とやま:「中の人」からご覧になっていかがですか?
ダイタナ:この付録の貢献や、ノーベル賞受賞者の湯川秀樹先生が監修してくださったことなど、いろいろあります。これからも、学研の科学で理科に目覚めて、科学者や宇宙飛行士になる子供たちが続くといいなと思っています。
本日のさいごに
60年もの歴史があると、親子三世代、四世代で「学研の科学」が共通の話題になるかと思います。ぜひスペシャルサイトもご覧になってください。
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